「こうなるかも・・・」「あ~なったらいいねぇ・・・」と南畑の未来を空想する「たられば不動産」。
第3回目は、福岡R不動産の坂田がお送りします。
(※以下、文中「那珂川町」は取材当時、現在は「那珂川市」になります。)
サイトオープンから1年と少し。おこもり(地域の集まり)や祭りに参加したり、山登りやBBQを開かせてもらったりと、
南畑にもだいぶ深く関わらせていただくようになりました。
それに比例して、南畑に点在するおもしろ物件を前に、妄想癖は助長するばかり。
相変わらずの独断で「たられば」していきますので、よろしくお願いします。
第3回目のお相手は、那珂川町在住の森重裕喬さん。
ふんわりゆるいムードと、しっかり芯のあるお話のギャップが魅力の森重さん。
普段はNPO法人ミディエイドで色んな活動の中間支援をされていますが、実は映画や演劇ををこよなく愛する方でもあります。
今回、森重さんと「たられば」するのは、すでに、というかまさに、「こうなったらいいな~。どーなるのかな~」のまま、森重さん自身が借りたばかりの倉庫です。
鬱蒼とした森に佇む秘密の倉庫だったのですが、今はオーナーの手で周りの木が大胆に伐採されたため、晴れ晴れとした存在感!ついでに湿度からも開放されました。
しかし、あらわになったトタン感は半端なく、それがまた「これから」の想像を掻き立てます。
坂田「いいっすね~この眺め!」
森重「いいっすね~この開放感!映画撮れるよ~。」
まずは外観から入る僕たち。建物全容はこちら。
気になる倉庫本体はちょっと後回し。
だってここ、まず周辺が凄いんですよ。伐採ホヤホヤの森の跡を散歩しながら、いざ、たらればスタート!
一面の切り株と、土がむき出しの地面。これだけでテンションが上がります。
坂田「この風。気持ちよすぎる。この辺り、きっと冬は寒いんだけど、そんな中あえて外で焚き火して焼き芋焼いたりとか、最高ですよね。」
森重「あ、焚き火とかそういうの、子どもたちにさせたいですよね。いいな~焼き芋。他に茄子とかも焼いたりして。」
坂田「それは一杯いけそうですね! 焼き茄子と焼酎は合うもんな~。お酒はともかく、子どもたちとバーベキューしたり昆虫探ししたり薪割りしたり、小さなテントも張れて、気軽にアウトドアできるけど、いっそのこと住んでみたくなるよね~。そしたら毎日アウトドア!!」
森重「……きりがないので、そろそろ、倉庫に入りましょうか。」
森重「ここにドアがなかったから、とりあえず引き戸で付けたの。どう?」
坂田「おおっ、さすが。かっこいいなあ。それにしてもこれ、かなりコスト抑えてありますね。」
森重「そうそう、なるべくお金はかけない。こうすると中で何かできそうでしょ?」
坂田「何かできそう……この仕切り窓とカウンター、バーじゃないですか?やっぱり。」
森重「また、お酒に戻りますか(笑)。」
森重「何に使うかはまだ決めてないけど、こっちとあっちを繋ぐ窓、ってだけでなんか楽しいでしょ?」
坂田「ワクワクする仕掛けですよね。」
坂田「おっ、部屋の中にロフトみたいな空間が!これも色々使えそうですね~」
森重「物置にするにはもったいないかな。」
坂田「ですね。見下ろせちゃいます。当たり前だけど。」
坂田「さっきのカウンターのところ、こうして見るとバーじゃなくて仕事スペースも可、ですね。」
森重「でしょ?なんでもありなんですよ。」
坂田「ロフト下のスペースは、やっぱりキッチンですかね。ちょうどシンク置くでしょ、ってサイズです。」
森重「うんうん。決まり!」
森重「この倉庫の、1階の土間っぽいスペースって、道具やなんかをバッと広げられていいでしょう? なかなかないんですよ、そういう場所。だから、色んな作業をしたい人が集まって、みんなで使えたらいいよね。」
坂田「さっそく色々置いてますね。この何かが始まる雰囲気、いいなぁ。空間が広いから、区切っていくつか作業場を作ってもよさそう。そして作業の合間に窓の外を見れば森が……また散歩しましょうか!」
森重「いやいや、散歩はもういいです(笑)。」
森重「ところで、ここ2階もあるんですよ。見てみません?」
坂田「それはもうぜひ!」
というわけで、いい感じに無骨な階段を上って2階へ!
2階はがらーんとした広い空間に、小部屋がひとつくっついているだけ。
でもこれ以上区切るのはもったいないくらい、一つの空間としてアリな場所です。
この広い空間も、使い方は未定。
窓からの眺めがまた良くて、あ〜散歩したいなぁ(笑)。
坂田「えっ何これ。うそでしょ〜、床が切り込んである!しかも下と繋がってる。」
森重「荷物の運搬用だったんだろうね。ちょっと下から見上げてくる!」
駆け下りる森重さん。
森重「おーい!」
坂田「おーい!これ、童心に帰るよね(笑)。舞台装置としても使えそうかも?」
トタン空間の中の小部屋、まさかの空調あり。
坂田「畳まであるとは……もう住めますね。」
森重「そうそう、住んだり、オフィスにしたり。ここをシェアして南畑オフィスを作ってもいいかも。」
坂田「おこもり(地域の集まり)でお酒飲んだ後、泊めてください(笑)。こんな風にごろごろできる場所があるの、いいなあ。」
森重「そ、ごろごろしながら、いろいろ考えちゃいますよ! “○○の場所”って名前は決めなくていい。いろいろできる方が楽しいですよね。ここは多分、冬は寒いだろうし、夏はかなり暑いでしょ。その都度、必要なものを作っていけばいいかなって思ってます。」
坂田「おおっ、楽しみすぎる!これからの変化から目が離せないですね〜」
森重さんに乗せられて、妄想が膨らむこの倉庫。
「場所のイレギュラーさを生かしていきたい」と語る森重さんと、来る度に変わっていくこの空間を楽しみたいと思う。
この倉庫の名前は「nameri stock」。
たらればを地でいく森重さんについて行きたい人!この指と~まれ!
(終)