07

TALALEBA

ヨガがつなぐ南畑の未来

AUTHOR

衛藤 志穂 / 株式会社 南畑ぼうぶら会議

株式会社「南畑ぼうぶら会議」所属。現在は「移住交流促進センターSUMITSUKE」スタッフとして奮闘中。結婚を機に福岡を離れたが昨年家族で南畑にUターン。のびのびとした環境で子育て満喫中。

GUEST

松本 万里子 / アシュタンガヨガ講師

2019年10月末にご家族で南畑に移住し、念願の山奥での生活をスタート。モノに頼らないその暮らしはとてもシンプルで効率的。You Tubeチャンネル動画「南畑ヒュッテ」で山での暮らしを配信中。

南畑の未来を自由に空想する「たられば不動産」第7回目。
今回はSUMITSUKEスタッフの衛藤がたらればに初挑戦いたします!

今回のお相手は、昨年末に南畑に移住されたばかりの松本万里子さん。
南畑の中でも少し山深い場所を新しい拠点に選ばれた松本さん、なんでもアシュタンガヨガ(※)の講師をされているそう。

(※アシュタンガヨガ・・・呼吸に合わせて体を動かしながら決められた順番にポーズをとっていく、
運動量の多いエネルギッシュなヨガのこと)

ヨガ、実はちょっと興味あるんですよね。
南畑の爽やかな空気の中でヨガ、なんて想像するだけで気分がリフレッシュしそうだなあ、
なんて思いつつ、南畑の新たな可能性を探るべくご自宅へと伺うことに。

ついた瞬間「マイナスイオンがすごい!」と口にでてしまいました。
目を閉じて思いっきり深呼吸したくなる、まさにそんな場所。
隣家を全く気にする事なくプライベート空間に包まれた山奥のログハウス。
なんだか面白いことが始まってる!そんな期待を膨らませながらお家の玄関を開けます。

扉を開けると中から心地よいBGMと暖かい薪ストーブがお出迎え。
衛藤「わぁ〜。素敵〜〜。」
しばらく立ち止まってグル〜っと部屋中見渡しちゃいました。
吹き抜けの高い天井と、温かみのある間接照明。そして計算された部屋のレイアウト。
ご夫妻のお気に入りのものがゆったりと並んでいます。

衛藤「素敵なお家ですね〜。」
松本「ほとんど買ったものなんてないですよ。自分でDIYするのが好きなんです。」
衛藤「薪ストーブもお手製なんですよね。」
松本「これも元々あったものを再利用して使ってるんです。ホームセンターでなんでも揃いますからね。
少しずつ作り上げていく感じが楽しいんです。」

衛藤「早速ですが、松本さんは博多南駅前ビルのナカイチで週に1回ヨガの講師をされていると伺いました。
ぜひ南畑でもヨガ教室を開いて欲しいです!松本さんのお宅の周りなんて最高のロケーションですよね。」

松本「そうですね。この場所は元々は池だったんですが、これからデッキにする予定です。
なので季節がいい時期限定でここでヨガをやるのもいいかな〜とちょっと考えています。」
衛藤「木に囲まれてすごくリラックス出来そう。周りを気にせず集中出来る気がしますね。」
松本「いつかヨガをする人たちを集めてヨガ合宿をしたいんです。一緒に寝食をともにしながらヨガをすることで、
より深い絆が生まれるし、南畑の暮らしのよさみたいなものも伝わるかな、って。」

そんな風に妄想を膨らませていると、松本さんから意外な発言が。

松本「でも実際のところ、南畑の人にはそんなにヨガって必要じゃない気がするんですよ。」
衛藤「えっ?それはどうしてですか?」
松本「ヨガって、単に体を動かすだけのものではなくて、生き方みたいなものなんですよ。
私がヨガを通して伝えたいことは、ヨガそのもののスキルではなくて、精神力だったりパワーだったり。
そう考えると、南畑の人はみなさん、たくましいじゃないですか。
子どももお母さんも本当にパワフル。だからきっと、改まってヨガをしなくても、毎日の生活の中で、
リフレッシュしているし満ち足りていると思うんです。」
衛藤「そう言われてみれば、みなさんものすごく元気ですね。
道ですれ違ってもいつも笑顔だし、お子さんと一緒に走り周ってるイメージありますね笑。」
松本「そうですよね。南畑の人は生きる力が強いと思うんです。
自然の中に調和して、いつ何が起こってもいつもと変わらない心を持てる力、生きる力を伝えたいんです。
そういう点から見てもやっぱり南畑の人にはヨガは必要ないかな〜。」
衛藤「私、ヨガってエクササイズの1つだと思ってました……。海辺や森林の中で朝日を全身に浴びながらヨガをする。
素敵だなぁ、かっこいいなぁ、一度やってみたいなぁなんて。でも、松本さんから聞くヨガは、単なるエクササイズではなく生き方に繋がっていく……ヨガって本当は奥が深いんですね。」

衛藤「そういった点から見れば、確かに松本さんご夫婦はどこでもたくましく生きていけそう。
このお家もそうですが、なんでも自分達で考えて作ったり発信されてますよね。
何かに縛られたりしない自由な雰囲気がとてもいいですよね。」
松本「いい意味でここに住み始めて親も子もたくましくなりました。
以前は手や服が汚れたりすることに私も子ども自身も抵抗があったんですが、最近は全然。
どれだけ汚れても笑顔で見守れるようになりました。なんか心がすごく楽になりましたね。」
松本「だから、もし伝えるとしたら、南畑での暮らし、この空気感そのものを伝えたいなあ、なんて思いますね」

衛藤「そう言えば、南畑ヒュッテって言うチャンネル名でYou Tube 動画も配信されてますよね。
松本さんご家族の日々の暮らしが垣間見れてとても面白かったです。
特にまりこさんが竹を切り倒していく動画、最高でした!」

松本「竹を切るのはもう慣れました。なんてったって百本以上切りましたからね。」
衛藤「た、たくましい!」
衛藤「お庭のししおどしも、まりこさんが切った竹で作られたんですよね。
何やら夜中にかなり響いておどろおどろしいらしいですね笑。」
松本「そうなんです。このあたりは夜は音が一切しないので、ししおどしの音が鳴り響いています。
ちょっと怖いですよ笑。」

松本「今のこの山奥の生活はしっくりきています。私たちらしく暮らせるのでとても気に入ってますよ。
だから、都会での嫌なことや、お金のことを忘れて幸せに暮らしていけることをもっとたくさんの人に知って欲しいですね。
南畑ヒュッテの配信を見てもらえばきっと分かってもらえると思います。」
衛藤「ぜひみなさんにも南畑での松本さん一家の暮らしを一度見て欲しいです!」

松本「実は私には夢があって、中ノ島公園にある四季彩館を使って日本のアシュタンガヨガ界で活躍する有名講師をお呼びして、初心者から経験者まで楽しめるヨガのワークショップをやってみたいんです。」
衛藤「この南畑に各地からいろんな方が集まってくるんですね。面白そう!
今までにない新しい南畑がそこから生まれそうですね。
私も初心者コースで参加したい!きっとやってみたくてもなかなか踏み出せない人って沢山いると思うんです。
実際私もそうですしね。」
松本「楽しそうでしょ。ヨガをする人は自然を大切にする人ばかりです。
そんな人たちが南畑の良さを知って、さらには暮らす人が増えたら一番いいなと。」
衛藤「それいい!移住者も増えて、南畑でヨガも出来る!さらには四季彩館がヨガスタジオになるかも?!
その夢ぜひ実現してほしいです。」
松本「そうですね。私も実現できるように頑張ってみますね。」

今回松本さんとのお話しを通して、もっと肩の力を抜いてありのままで生きることの豊かさを
教えていただいたような気がします。
南畑は決して便利ではないけれど、身体と心が整う場所。
そんな南畑とヨガのコラボ。
南畑に新しい癒しのスポットが生まれるのもそんなに遠い話ではないと確信しました。