【しほさんぽvol.10】〜日吉神社の朔日参り〜

SUMITSUKE スタッフの「しほ」が、気の向くままに南畑のおすすめスポットやお店などをご紹介していく地域案内「しほさんぽ」。今回は南畑で昔から行われている日常の1コマをご紹介します!

さてみなさん、突然ですがスミツケ横に細い参道があるのをご存知ですか?
(この時期は歩くたびに田んぼのオタマジャクシが泳いで面白い)

この道は日吉神社へと繋がっていて少しずつ下り坂になっています。
日本でも珍しい下がり宮としても有名で、知る人ぞ知る由緒ある神社なんです。
(森の中にひっそりと佇む姿が厳かです)

この神社には、南畑を構成する全6行政区の神様が祀られています。
なので所在地は市ノ瀬になるんですが、南畑の各地域中からお参りに来られるんですよ。
(氏子総代の方々が丁寧に管理をされていて、いつ行っても背筋がシャンとする場所)

鳥居には、立派なしめ縄がかけられています。これも地域の方々が作られたもので、
ここを通るたびに作り手のみなさんの顔が浮かんできます。
(一つ一つ心を込めて編んであります。)


(祠がたくさん)

日吉神社には毎月1日に地域でお店をされている方や多くの参拝者が訪れます。
あまり耳慣れない言葉ですが、毎月1日に神社に参詣することを「朔日参り」(ついたちまいり)と言うんです。
お正月など、年の始めに神社に参詣するのは「初詣」といますよね。
それに対して、月の始めに参詣するのが「朔日参り」。古来から朔日参りにはご利益があると言われていたんだそう。


朔日参りでは、まずは前月の感謝を神様に捧げることから始まります。
何事もなく、平穏無事に過ごせたことへの感謝の気持ちを込めてお参りを。
それから新しく始まる月の家内安全・無病息災・商売繁盛などを願い、静かに手を合わせ心身をリセットさせます。
こうやって心を落ち着かせて、新たな気持ちで物事に取り組む。
この毎月のルーティンが日々の暮らしにきっと良い影響をもたらしてくれる、そんな気がします。


(年季の入った苔が蒸していて、昔から受け継がれてきた時間の流れを感じさせてくれます。)

小さな神社ではありますが、なぜか長居したくなるんですよね。
すっぽりと木々に囲まれていて鳥の囀りが聞こえたり、葉っぱのそよぐ音が心地よかったり。
大きく深呼吸をするだけで、身体も心もスッキリするんです。
慌ただしい毎日だからこそ、こういう時間は自分で作りだすことって大切なことだと思うんですよね。


(境内の横には由緒書きがあります。これもまた歴史を感じさせてくれますね。)

そして、お参りをしたら、振り返って空を見上げてみてください。
木漏れ日が神社を包んでくれていて、その美しさはため息が出るほど。
「頑張って!」って背中を押してくれる様な、なんだか力が湧いてくるような。
なので、朔日とは言わず、近くをお通りの際にはぜひ手を合わせに来て欲しいなぁと思います。


ここはずっと昔から地域住人の暮らしの中にある場所。
これから先もずっとずっとここで私たちを見守っていてくださいね。