水辺のDIYライフ

【本物件は募集終了いたしました】

初めにはっきりお断りしておきます。こちらの物件、どちらかと言えば「空家」と言うより「廃墟」に近いです。
目立つ雨漏りこそないものの、空家になっていた期間が長いため、床などがかなり傷んでいる状態。足を踏み入れることができない場所もあり、ざっと見て回っただけでも素人の日曜大工では歯が立たないと思われます。

それでも敢えておすすめするのは、この物件のたぐいまれなロケーションゆえ。
細い道をくぐり抜け庭先に足を踏み入れると、肌に触れる空気がスッと冷たくなるのが分かります。
緑に包まれたアプローチの奥からは、さらさらと絶え間ない水の音。

そう、この物件、川の真正面に立っているんです。
豊かな南畑の清流を独り占めできる、こんな特等席はなかなかありません。

間取りの目玉は何と言ってもせせらぎ間近の縁側。川の流れが運んでくるひんやりした空気と、濡れた緑の香りが最前列で楽しめます。
キッチンの奥には小さな土間もあり、勝手口から川べりへ回ることもできます。
2階には秘密基地のような小さな部屋がひとつ。なんだかわくわくしますね。

印象深いのは、玄関から廊下を抜けた先に突如現れる「田んぼビュー」。
お隣の田んぼが少し高くなっているので、窓の向こう、ちょうど目の高さに稲があるという珍しい景色が拝めるんです。
黄金色に色づいた稲穂を眺めながら、コーヒーでも飲んでほっと一息、なんて妄想が止まりません。

ハードな条件も、裏を返せば「自由な空間づくりができる」ということ。
たとえば思い切って、弱ってしまった床を2部屋ほどはがして、ひとつなぎの大きな土間を作ってしまうとか。築60年の気むずかしさも、アイデアと腕に自信のあるDIY好きにかかれば、むしろ最高の相棒に生まれ変わるはず。

部分的には工務店さんなどに頼まなければならない箇所もあるかも知れませんが、我こそはと思われる方、水音に包まれながらのDIYライフを始めてみませんか？