緑を取り込む粋なハコ

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南面里の山肌、段々畑を望む中腹に立つのは、まるで建築雑誌の紙面から飛び出してきたような、クールでシンプルな黒いハコ。
実は、建築家のオーナーさんが、移住後の生活のために自らデザインされた家なんです。

リビングのドアを開ければ、視界に飛び込んでくるのは大胆な吹き抜けとスキップフロア。
子供部屋でもキッチンでも、家族の気配を互いに感じて暮らすことができます。
この開けた空間と対になるように、玄関脇の書斎や、秘密基地みたいな屋根裏部屋、リビングの脇に隠れたミニ和室など、遊び心ある小さなこもり空間も満載。
ちなみに本格的なパン作りをされていたオーナーさん。キッチンの奥には小さなパン工房のスペースも。
楽しげな家族での暮らしの様子が伝わってくるような、そんなお家です。

加えて、里山ぐらしを楽しむ上で欠かせない「緑」の取り込み方がとっても素敵なんです。
リビングの大きな窓はもちろんですが、そこかしこに取られた高窓や地窓から、ちらちらと見える緑の気配がまた絶妙。
特に良いのが玄関のドア。実は森の中！と言うほどではない立地のこの場所、でもこうしてドアを開けてみると、まるで避暑地のコテージみたい。
毎朝ここから1日をスタートさせられると思うと、それはいいなあと。

もちろん里山ですから、街なかと違うところも色々と。
たとえば、南畑小学校まではところどころ急坂のある徒歩30分。
ご近所総出での道の整備なんかも、地域のためには必要です。

でも、そんなところもひっくるめて楽しい生活をデザインされていた、オーナーさんの思いがぎゅっと詰まった家ですから。
一度見に来てみてください。もしかしたら、小さく呼ぶ声が聞こえるかも知れませんよ。